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運動学習

リハビリテーションでは、機能の改善と運動学習は切っても切り離すことができない。
身体機能に改善がみられるということは、
そこには運動学習が成り立っていると言える。

運動学習は課題を意識させた方が良いのか、
それとも無意識に行えるように課題を設定した方がよいのだろうか。
言語を用いた教示は、無意識での運動学習を阻害するため、避けられる場合もある。

身近なところでの運動学習を振り返るとどうだろうか。
運動学習については、報酬系、皮質系、小脳系の運動学習や二重課題など、
様々な論文も出ているが、身近な現象からシンプルに考えてみるとどうなのだろうか。

よく例えに出される自転車の運転。
何度も失敗を重ねる中で、倒れずに進むことができるようになる。
その時、体をどちらに倒そうとか、
どちらの手に力を入れようとか、
運動を意識することで、自転車をコントロールしているわけではない。
課題に対して意識しているのは、
倒れないように、前に進むこと。
実際に運転できるようになると、倒れないように進むことのできる感覚が分かる。
それと同時に倒れそうな感覚も分かる。
倒れそうになった時、倒れそうだとは意識するが、
倒れないように操作しなくてはとは考えなくても身体は反応する。
考えていては間に合わないし、
倒れそうだと感じたのと同時に身体が無意識に反応、バランスを取り戻している。
そして意識できるのは、自分の操作で倒れずにすんだという結果である。

そのような経験から言えることは、
・課題の達成を目標として意識していること
・繰り返される試行の中で結果に結びついた反応が出現する
・結果に結びついた身体反応は無意識に生じている
・身体反応は無意識だが、課題が達成されている時と、達成されない時の感覚が分かる
・課題達成のための無意識な身体反応が定着する

課題を何度繰り返しても、その課題達成の結果がどのようなものかが意識されていないと、
どのような身体反応が意味のあるものなのかを認識することはできない。
学習に結びつくことはない。
課題をどのように達成するのかという結果を目標として認識することが重要。
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歩行

運動学の教科書に載っているような歩行をしている人はどこにいるのだろう。
臨床でも、街中を歩いている人を観察しても、
まったくと言っていいほど見たことがない。
そもそも正常歩行とは何なのだろう。
上肢と下肢の交叉性の運動、床を蹴り出す力、
これが正常といわれている。

武術家の甲野氏は床を蹴らずに身体を移動をしている説明していた。

歩行についても再考が必要か。

姿勢筋緊張の亢進

脳卒中による片麻痺の方で麻痺側・非麻痺側の筋緊張が高い方が見える。
片麻痺に生じている筋緊張の異常は、
中枢神経の障害をベースにしながら、支持面と重力に適応しようとした結果だと考えている。
一見、姿勢が非対称で、悪い姿勢のように見えても、
姿勢を保つことができているのなら、
その姿勢は本人にとって意味のあるものである。

しかし、臨床の中では姿勢を保持することができず、
臥位でも座位でも肢位を問わず、
頸部伸筋、上肢屈筋、体幹胸壁、下肢の伸筋(または屈筋)の筋緊張が高い方に出会う。
そのような方はその姿勢筋緊張によっても姿勢を保持することができず、
その姿勢筋緊張が意味のないように思える。
高次の脳からの抑制が取り除かれた結果、そのようになってしまっていると解釈しても良いが、
それではその問題を解決するには、脳を元に戻すしかないということになってしまう。

そのような姿勢を選択しているからには、何らかのメリット(理由)があるのではないか。
どのような理由が考えられるのだろう。
もちろん、姿勢を保持できないことからも、
重力・支持面に対して自身がどのような状況にあるのかが分からない、
feed backが機能しない場合に、
feed forwardを働かせ、倒れない姿勢を動かない姿勢をとっているということは考えられる。

そのような方の麻痺はとても重い。
おそらく発症直後には、体幹の麻痺により呼吸をすることにも困難が生じたのではないか。
頸部の伸展により、気道を拡げ、頸部周囲の筋を呼吸筋として働かせ、
まだ機能する片側の体幹筋を働かせるうちにそのような非対称姿勢となってしまったのではないか。

そう考えると、
呼吸筋は姿勢筋としての作用も高いことからも、
呼吸の安定が姿勢を改善する糸口となるのではないだろうか。

「悲観主義は感情で、楽観主義は意思の力による」  アラン(幸福論)

アランは「幸福論」の中で、
幸福になるには待っているだけはなく、
意思を持って行動をしなければ幸福になることはできないと述べている。

臨床をする中で、
「麻痺はどうしても残存してしまう」
「しびれ・・・、仕方が無いのかな」
と悲観してしまってはいないだろうか。

「取り組んでいけば、麻痺は治すことができる」
「しびれをとる方法は必ずある」
と楽観していかなくてはいけない。

そのためには、障害は必ず改善するという意思と覚悟が必要だ。

肩甲骨の翼状

上肢のコントロールにおいて、肩甲骨の安定は重要である。
臨床では肩甲骨が翼状・外転し、肩甲骨の安定性が失われている方が多くみられる。
翼状した要因として、前鋸筋の機能不全が指摘されることもあるがそれだけであろうか。
そのような方では、翼状側の骨盤が後方に引かれ、胸郭にもねじれを生じていることが多く見られる。
つまり、肩の位置が対側に比べて後方に位置している。
肩甲骨が翼状・外転位にあるのは、
この後方に位置した姿勢から上肢を長くするための代償とも考えられる。
つまり、姿勢の影響を受けている。

手を使うということは、手指を対象物の合わせて圧を加える力を作り出す必要がある。
手指、手関節などの働きによりこの力を作り出すことができないとき、
肩甲骨の翼状・外転、肩関節の内旋によりこの力を作り出しているのではないか。
このような時、肘関節の屈曲を伴った肩関節の内旋により肘が高く上がった肢位をとることが多く見られる。
このようなとき、身体が使っている情報は手指の接触情報ではなく、
肩甲骨周囲の過緊張や
肘が外側に上がっていることによって生じる肘・肩関節に生じるトルクが
情報として用いられているのではないか。

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